「建築的見どころ ②」

中央工学校21号館(STEP)の建築的見どころ ②

建築関係の方は「建物を見る場合はまずトイレを見るべし」、そうするとその建物の質が理解できる。
などと申します。私も建築の初学者の時にはそのように教わりました。
今でもその教えは間違っていないと思います。
しかし、私の視点は若干異なります。

「建物の質は階段に現れる」これが私の信念です(大げさかな?)。
21号館(STEP)のコンクリート打ち放し技術の高さは前回(建築的見どころ①)お話ししましたが、今回はまさにその技術の高さを知ることが出来る部分、階段の裏側(上裏といいます)です。

正面の大階段はダイナミックな空間構成であり、学生の主要動線となっています。
その裏側なので、普段なかなか注目を浴びることはありません。
しかし、今度ぜひ覗いてみてください。コンクリート打ち放しによる高精度の仕上がりが見事です。

皆さんは型枠大工という職種をご存知でしょうか。
いわゆる「大工さん」とは違います。
コンクリートを流し込む鋳型の役割をする型枠。
それを造る大工さんを型枠大工と呼びます。
その腕前が如実に表れた素晴らしい出来栄えです。
階段の下でウロウロしていると危ない人と思われるかもしれませんが・・・(苦笑)。
建築に興味のある方は是非ご覧あれ。

「建築的見どころ ①」中央工学校 (chuoko.ac.jp)