中央工学校21号館(STEP)の建築的見どころ ③
「近代建築の主要な材料として「鉄・セメント(コンクリート)・ガラス」があげられます。
STEPのコンクリート打ち放し精度の高さについては前回も取り上げていますが、今回はコンクリートとガラスのお話。
STEP中央の階段を上りながら後ろを振り返ってみてください。
明るい光が差し込むのは大型のガラスがはめ込まれているからです。
一般にガラスは建具(サッシ)にはめ込まれているのはご存知ですね。
しかし、下の写真をよくご覧ください。
建具を用いずコンクリートに直接ガラスがはめ込まれているのが分かりますか? ガラスは当然ですが平(たいら)な材料です。
少しねじれてもパリンと割れてしまいます。
また、少し大きいからと言って数ミリを削ることも切ることも難しい(もしくはできない)材料です。
コンクリートに直接はめ込むということは、それだけ高いコンクリートの精度が要求されます。
好んでこの手法を使う建築家も多いので当然のように思う方もいるでしょう。
しかし、このガラスの大きさをよく見てください。
2枚に分割されていますが相当な大きさ(=重さ)のガラスです。
このガラスをどうやってコンクリートの壁面にはめ込んだのでしょう? 皆さんもぜひご覧ください。
「建築的見どころ ①」中央工学校 (chuoko.ac.jp)
「建築的見どころ ②」中央工学校 (chuoko.ac.jp)