「東京の名建築 ① 東京駅丸の内駅舎」

大正3年(1914)に創建された東京駅丸の内駅舎は、近代建築の父と称される、建築家 辰野金吾氏の作品です。

昭和20年(1945)の空襲により南北のドームを焼失、その後60年以上復興時の姿のまま使用されてきましたが、平成24年(2012)に創建時の姿に保存・復原されました。
駅舎は大正12年(1923)の関東大震災において被害を受けなかった鉄骨煉瓦造ですが、この度地下躯体の新築を含み免震化されています。
5年半に及ぶ期間中、我が国の大動脈である鉄道交通を止めることなく工事が行われました。
その高い技術力は驚嘆すべきことだと思います。

下の写真は丸の内北口上部のドーム部分です。
漆喰で形作られた干支(えと)のレリーフなど、美しい造形が印象的です。
足早に通り過ぎてしまうことが多いと思われますが、是非一度見上げて見てください。
現代の復元技術だけでなく、100年以上前にこれを作り上げた日本の匠の技に敬意を表します。