校舎は生きた教材中央工学校の考える“実務教育”とは

2号館吹抜 アートウォール 素材と仕上げの体感

実際に素材を「見て」「触れて」「感じて」「理解する」オブジェ空間

2号館(実習棟)は建物が1階から4階までの吹き抜け構造となっています。

その吹き抜けを縦に貫く「木のアートウォール」は、その名を「アート」としてはいるものの、そこは中央工学校ですから単なる装飾では終わりません。

ここに飾られた木材は全て建築素材としてポピュラーなヒノキやスギ、ウォールナットなど13種の木材を使用しており、しかもそれぞれの木材が「浮き造り」「なぐり仕上げ」「刻み仕上げ」といった異なる表面仕上げを伴っているため、仕上がりの違いまで触って確かめられるように作られているのです。

木材は種類による違いだけでなく、表面仕上げによっても表情を大きく変えるため、様々な仕上げの違いを目で確かめ、実際に触って確かめることは、建築家にとってとても重要な経験なのです。

一方、石のアートウォールも2階のフロアに存在します。こちらは32種の石材見本を壁面に美しく展示。木のアートウォールと同様、こちらも「本磨き」「水磨き」「ショットブラスト」「ダイヤ挽き」などと呼ばれる表面仕上げの違いを実際に触って確かめることができ、「素材見本」「仕上がり見本」としても機能するような工夫が施されています。

実際の授業での活用事例については、キャンパスニュースをご覧ください。

実務者には知識だけでなく、経験も求められます。しかもそれらは自分で実感するだけでなく、プロフェッショナルとして他者に伝えることもできなければなりません。そのためには、触れることを禁じられた美術品を展示することより、触って確かめることができる見本を美しく配置することが、実学を旨とし、校舎を教材としている中央工学校に求められるのです。