夜間の学生に聞いてみました [学生インタビュー]

建築を学びたい。そう思った一番のきっかけは、父の働く姿でした。
大学を卒業後、”これ”がやりたいという明確な目標がないまま、社会へ出てしまった私。働き始めれば、何かやりたいことが見つかるだろうと思い、縁のあった会社に就職。現実は、与えられたことを一生懸命こなす日々。将来自分がどのようなことをしたいか、考える余裕などありませんでした。
そんな中、世の中はコロナ禍に。
勤めていた会社の休業中、一級建築事務所を構える父の仕事を手伝う機会がありました。建築とは何か、会社を経営するとはどういうことか…、言葉ではあまり語らない父ですが、働く姿で多くのことを教えてくれました。その時、いつか私も会社をもって自分自身の手で何かを作り上げたい、という気持ちが芽生えました。

しかし、建築学科出身でない私が建築士試験を受けるためには、まず建築関係の実務経験7年という大きな壁がありました。少しでも早く資格を取りたい、けれどもしっかりと基礎から学びたい、そして、同時進行で建築の仕事経験も積みたい。そんな欲張りな希望にピッタリだったのが、中央工学校の夜間建築科でした。
会社を辞め、新しい道を進むことは簡単な決断ではありませんでしたが、せっかく夢が見つかったのだから思い切って進んでみようと決意しました。

月曜日から金曜日まで、なんとか時間内に設計事務所での仕事を終わらせ、小走りで学校へ。周りの友人に「毎日仕事に学校にすごいね!」と言われるたびに、「好きなことだからね〜」と答えつつも、仕事がメインなのか勉強がメインなのか分からず悩むこともありました。それでもここまで頑張れたのは学校の仲間や先生方、会社の方々、家族など、周りの人のサポートがあったからです。
残りの学校生活も少なくなりましたが、学生のうちにできる作品づくりをやり遂げ、卒業後はここで見つけた仲間と一緒に試験まで駆け抜け、将来は立派な建築士になれるよう頑張りたいと思います。

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