私は大学卒業後、劇団に入り演劇の世界にいたのですが、コロナで公演が難しくなり、建築の図面会社でアルバイトをしていました。CADを覚えたく少しずつ業務に携わらせて頂くも、全く建築の知識がなかったため、大変で周りにも迷惑をかけてしまい、一から建築を学びたい、建築士になりたいという気持ちが日々つのっていきました。
建築士の方に相談して、会社に卒業生の多かった中央工学校を知りました。沢山の学校がある中、やはり現場で中央工学校なら間違いないという定評を聞き、また家から自転車で通える距離だったので、迷うことなく即決しました。40代で数学は中学生以来…授業についていけるかとても不安でしたが、先生方はとても優しく丁寧で、人間的に温かい方が多く、私たちを本当に建築の世界へ羽ばたかせたいと思ってくれているのが伝わり嬉しかったです。そして何より建築という専門分野が楽しくて、大人になってから勉強ができることの幸せを噛みしめながら、２年間通わせて頂きました。

しかし生半可な覚悟では、卒業するのは難しいと実感しています。周りは２０代も多く体力もある中、私はみんなの倍努力しなければついていけないと思い、大学受験の時より、多分人生で一番勉強に励みました。わからないことは授業のあと聞きに行ったり、クラスメイトに聞いたりして、“わからない”ということをなくして、全教科100点を目指して駆け抜けました。
やりきったからこそ、楽しかったのだと自負しています。今思えば、通信より出席率の厳しい通学する学校を選んで正解でした。クラスメイトの刺激や、先生への感謝の気持ちがより勉強するモチベーションに繋がり、自分一人では到底成し遂げることはできなかったと思います。

この経験が、これから先建築士を目指す上で自信につながり、様々な業種の方が絡みあって建てられる建築の基本になることと信じています。２年間お世話になりました。