建築学科2年生の設計製図授業では、店舗を含んだ集合住宅「複合施設設計」のエスキス提出が済み、AutoCADでの図面作成に入りました。今日は、集合住宅に必要な設備について学ぶため、校内にあるファシリティスタジオの見学に行きました。
ファシリティスタジオは建築設備関連の実習室で、普段は見ることのできない建築物の床下や天井裏の様子が分かるような造りになっています。特に、『集合住宅設備ゾーン』には、壁の中のPS(パイプスペース)や二重床が透明になっている所があり、中の給湯や排水の配管が見えるので、なぜPSが必要なのか、なぜ台所やトイレ等の水廻りは一ヶ所に集めて計画したほうがいいのかが理解しやすくなっています。
また、建築物に欠かせない設備の一つに、MB(メーターボックス)があります。これは、電気・ガス・水道のメーターを集めて収納した場所なのですが、集合住宅の場合は共用部分となる廊下の玄関前に設置されることが多く、実際の寸法も学生達が自ら計測して理解し、各自の図面に反映していきます。
そして、『衛生設備ゾーン』では、トイレの排水管がどのように床下に納まっているのかが見えるようになっていて、実際に流した水が排水管の中を流れていく様子も見ることができます。普段はなかなか目にすることのないものばかりですが、人間が生活するためには欠かせない機能ばかりです。教科書だけでは理解しにくい分野も、こうして見える化した実習室があることで、学生達も楽しみながら学ぶことができています。