建築学科2年生の設計製図授業では、店舗を含んだ集合住宅「複合施設設計」のCAD図面の作成が進んでいます。屋根伏図やペントハウス階平面図、断面図を書く際に忘れてはならないのが『パラペット』という部分なのですが、陸屋根には欠かせない重要な機能を持っています。今日は、実際の建物に付いている『パラペット』を見てみようと、校舎の屋上に上がって来ました。
建築用語の『パラペット』とは、鉄筋コンクリート造や鉄骨造のような平らな屋根の時に、外壁が屋上よりも上に立ち上がっている部分のことをさす言葉です。なぜ平らな陸屋根には『パラペット』が必要なのかというと、雨が降った時に『パラペット』がないと、屋上から流れた雨水が外壁を汚してしまうためです。『パラペット』内部に降った雨水は何ヶ所かに集められて、排水溝から地上に流れるように計画されています。
流行りの木質デッキ材や屋上緑化で造られた憩いの屋上計画、メンテナンスのためだけに防水処理された屋上など、課題で取り組む集合住宅の屋上をどんな風に計画するのか、図面表現のために各々の設計コンセプトと併せて、改めて色々と思いを巡らせていた学生達です。