キャンパスニュース

2022.12.05 建築

夜間の学生に聞いてみました [学生インタビュー]

幼い頃から工事現場の前で立ち止まったり、洒落た家を見つけるとしばらく眺めていたり、建築は好きだったんだと思います。より強く心を惹かれたのは、高校生の頃、台湾に滞在していた時に見た『台北101』でした。日本にある建築とは一線を画すデザイン。何よりもその高さに驚いたことは、今も記憶に強く残っています。

高校卒業後の進路を決める際、建築について大学で学ぼうという意思もありましたが、理系科目が得意ではなく、建築は「好きな事」として勉学とは切り離して進学先を決めました。法学部法律学科に進学し、その後は大手学習塾にて講師をしていました。当時担当していた生徒達は、好きな事を学ぶ為に進学先を決め、そこに向かう為に勉強していました。そんな生徒達から刺激を受けたことが、自分を見つめ直すきっかけとなり、昔から気になっていた建築業界に足を踏み入れようと決心しました。

その後、自分がいかに建築を好きで、関わりたいか、という想いを強く力説し、父が経営している建設会社に入社することが出来ました。当初は技術部門に配属され、工事に一番近い場所で建築に初めて携わりました。そこで建築というものの奥深さに魅力を感じ、学問としての建築を学んでみたいという気持ちを抱くようになりました。

 

採用して頂けた会社で働き続けたいという気持ちと、建築を0から学び建築士を目指したい気持ちが交錯し、悩んでいました。他社の方々との交流会の際に、仕事終わりに通うことができる夜間部の学校や通信制大学などがある事を知りました。

多くの学校の中でも、中央工学校の夜間建築科は、働きながら通学ができるという点が強みであると感じ、学校紹介の参考時間割にも多くの設計製図の授業があり、対面指導を充分に受けられる点にも惹かれました。また、「厳しい実務教育」という実学的な要素に重きを置いている教育方針が、入学の決め手となりました。

入学後は、多岐に渡る経験やバックグラウンドを持つ、幅広い年齢層のクラスメイトと交流し、新たな知見を深めることができました。日々の授業で、建築を学んでいく中で、建築法規という科目に出会ったとき、今までの法学部での学びとの繋がりを感じ、文理の枠を超えた学問の楽しさを感じました。

 

一年次の進級課題の木造2階建住宅設計では、発表の依頼を受け、自分の作品である「木々に囲まれたモダンな邸宅」をプレゼンテーションさせて頂きました。クラスメイトの作品を互いに講評する場では、自分にはない設計案やデザインに触れることができ、とても良い経験になりました。そして、中央工学校は資格取得にも強く取り組んでいて、多くの先生方の協力、応援のおかげで、在学中に電気工事士(第二種)、宅地建物取引士を取得することができました。

日々の宿題や課題は、決して楽ではありませんが、建築に全く知識がない方でも、先生方の丁寧なサポートが受けられるので、無理なく学習を進められます。そして、現在は設計事務所でBIMを利用した商業施設や工場等、大規模建築物の実施設計に携わっています。施工管理から意匠設計への転職では、同じ建築とはいえかなりギャップがあり、苦労する事も多いですが、日々勉強と思い、全力を尽くしています。

今後同じ業界で活躍する、出身も経歴も全く異なる仲間ができることは、互いに大きな財産になると思います。夜間のみの2年という短い期間とは思えない、濃密な学生生活を送ることが出来る良い環境です。高校を卒業してから進学する方も、仕事に慣れない状況で入学する方も、育休中や子育てが終わった方、どんな方でも背中を押してくれる良い場所です。迷っている気持ちがあるなら、是非願書を出してみることをおすすめします。