キャンパスニュース

2020.05.12 建築

建築学科の学生へ

建築学科1学年の皆さんへ

自宅学習課題についての参考を提示します。作成のヒントとして考えてみてください。

 

指定建築については例年5月から6月に見学を行っていました。今年は状況を判断して実施の可否を検討します。

【自宅学習課題①】についての参考(写真を参考に調べてみましょう)

東京都上野公園内に実在します。

指定建築作品①東京国立博物館法隆寺宝物館

建築家①の谷口吉生先生はMOMAニューヨーク近代美術館や葛西臨海水族園などの代表作があります。

 

指定建築作品②国立西洋美術館

国立博物館同様に上野公園内に実在します。

建築家②のル・コルビュジェは日本では国立西洋美術館が唯一の作品です。世界遺産にも指定されています。

 

指定建築作品③前川國男邸

実際に前川先生が住まわれていた自邸を東京都小金井公園内の江戸東京たてもの園に移築して保存されています。

建築家③の前川國男先生はル・コルビュジェの門下生で国立西洋美術館の設計にも携わられていました。

 

【自宅学習課題②】についての参考

建築や家具に関するスケッチやイラストを描いてみましょう。

どのような形式でも構いませんので身の回りや、インターネットで調べたものなどを描いてみましょう。

 

【建築学科2学年の皆さんへ】

自宅学習課題の内容にも書きましたが、第一設計製図課題は鉄筋コンクリート造の「集合住宅を含む複合施設設計」に取り組むこととなります。授業が開始されれば鉄筋コンクリート造の学習、集合住宅の基礎知識の習得、敷地の選定、エスキスの開始から完成へと矢継ぎ早に進んで行きます。そのための準備を自宅でしっかりと進めてください。

①鉄筋コンクリート造(RC造)について

授業開始後あらためて学習しますが、個人でも基礎資料の参照や写図を行うことによってある程度学ぶことが出来ます。

②集合住宅について

今まで設計してきた個人住宅とは異なり、初めて設計を行うビルディングタイプとなるため基礎知識の習得は不可欠です。自分自身でも調べ、資料収集を行ってください。類似建物を調べることはとても重要です。

③敷地について

今回は三つの敷地から一つを選びエスキスに入ります。そのため敷地の選定は結果に大きく影響します。周辺環境はどうなっているか?建物の住戸数や店舗内容の設定をどうするか?居住者のターゲットをどうするか?等々。新型コロナウィルスの影響で現地調査は困難ですがインターネット等を使い敷地の選定を進めてください。

写真は昨年の現地調査(谷中、表参道)の様子です。

 

【建築学科3学年の皆さんへ】

自宅学習課題を郵送しましたので、内容を確認して作業を進めましょう。

授業が開始されると、あっと言う間にエスキースの完成となります。

自宅学習課題での作業が大切になりますので、しっかり進めてください。

①敷地周辺の調査 

 建物を設計する際は、周辺環境を踏まえた設計が重要です。※緊急事態宣言及び外出自粛要請発令中の現地調査は行わないこと。インターネット等を利用するなどできる限りで行いましょう。

②事務所及び店舗の基礎知識習得の為の課題(企画書作成)

 提案性・・・現存する類似建物を十分に調査した上で、自分なりの提案を設計に含めることが重要です。現地での既存調査が難しい状況ですがインターネット等で見識を深めましょう。

③エスキース

 鉄骨造の大空間と整理された骨組みを活かした施設の設計となりますが、鉄骨造(S造)については授業開始後に改めて学習します。関係法規等を見直しながら、ゾーニング計画から各図面のエスキースを行って下さい。

計画地周辺写真(引用:GoogleMap)

 

また、授業開始後には鉄骨造図面の写図を行います。

教科書(設計製図集)「S造地上3階店舗・共同住宅新築工事設計図」について、

一通りの確認をしておきましょう。

写図図面参考

 

【設計専攻の皆さんへ】

自宅学習課題を郵送しましたので、内容を確認して作業を進めましょう。授業が開始されると、すぐに第1課題のクラス内発表を行います。しっかり進めてください。

 

[第1課題の補足とポイント]

計画地は、敷地の近くに環状七号線が通る住宅街にあります。現状はおよそ築45年の2階建ての共同住宅が建っており、施主はその建替えを希望されています。本計画の建設可能な高さは、おおよそ、道路斜線と高度地区によって決まり、最大面積は、建ぺい率(角地緩和が使えることを調べてください)と指定容積率によって決まります。

 

場所のことを調べましょう。これまでといまの、建築および共同住宅のあり方をまとめましょう。これからの、ひとや都市の姿を想像しましょう。

そして、敷地・人・社会に対して、建築の新しいつながり方および新しいフィットのあり方を目指し、未来の「建築」を求めましょう。

地域密着型実践教育 発表会開催[建築学科科4年・建築工学科3年 設計専攻]

今年度は、新型コロナウイルスの影響で実施が難しいかもしれませんが、施主と金融機関へのプレゼンテーション発表会を行う予定です。

 

 

【施工専攻の皆さんへ】

エスキースに対するポイント

ゾーニングから考える

住居のゾーンと店舗のゾーンで最初に考える。

     ↓

ブロックプランを考える

各階のゾーニングを断面計画を踏まえて各部屋等に分ける。

 ・老夫婦、子供部屋、居間、ダイニングは条件の良いところ(例えば、南、東南、南西)

  条件の良いとは、日当たりのよい・風通しのよい・眺望のよいなど

 ・居室には収納を考える。

 ・水廻りは、なるべくまとめるか隣接させる。

 ・廊下などの共用スペースを中心に各部屋が使えるようにする。

 ・店舗:オーナーが建築主の場合は、建物内で行き来ができるようにする。

 ・店舗:従業員又はアルバイトなどを設定する場合は、控室を考える。

 

ゾーニングの留意点

1.道路からの住居と店舗(客)のアプローチは、それぞれ分けて考える。

2.駐車場を考える。

 ・住居用専用(1又は2台)

  1台の駐車場の寸法 幅2500×奥行5000

 ・店舗専用(台数は地域性により各自で設定)

  例えば、隣接する敷地に駐車場を借りるので敷地内には店舗用の駐車スペースは必要ない。

  例えば、駅などから近く、利用客は自転車か徒歩によるため、駐車場が必要ない。

  例えば、交通の便があまりよくない地方なので、敷地内に駐車場を3台設ける。

  以上などのように各自の設計条件で駐車場を設定する。

3.3階建てになりますが、断面計画を同時に考えるとよい。

 ・1階+2階の店舗⇒階段も考えることになります。

4.老夫婦は、どの階になるか考えてください。

 ・1階なら、南側、東南の角など条件の良いところで庭を設ける

 ・2、3階なら、南側、東南の角など条件の良いところでベランダなどを設ける。

  さらにホームエレベータなど昇降設備を考える。

5.断面計画も踏まえて平面計画を行ってください。

  階高 1階3.1m~3.5m

     2階3.0m~3.3m

  階段の幅 2.5m以上

  階段の長さ 4.5m以上(折返しの階段の場合)

 

今まで学習した知識を十分に発揮して、エスキースを完成させてください。

同時に平面計画に留まらず、断面図と立面図も考え、縮尺1/100で作図しておくことをお勧めします。(頑張れる学生)

なお、自宅学習課題は構造計画とリンクしておりますので、卒業設計課題の構造演習がスムーズに進めることができます。自宅学習課題は必ず実施してください。

 

 

【設備専攻の皆さんへ】

自宅学習課題を郵送したので、内容を確認して作業を進めること。自宅学習課題を踏まえて授業を行うため、作業が大切になるのでしっかり行うこと。

 

[課題②のポイント]

・住宅の設備

 建築に付属する設備を理解するスタートは、住宅の設備を理解することから始める。

 自宅の設備を提出用紙に記載された項目ごとにまとめること。その際、詳細に書く必要はないが、

 教科書やネット検索などを活用し、自分が考える建築設備とはどんなものかをまとめること。

 具体的な設備名、その設備の概要・必要な要素・大きさ(ボリューム)・材料等をまとめ、

 自分の考えることを文章にする。

 戸建て住宅全体の設備または各住戸における設備でよい。画像での説明も可とする。

・まとめ方

 提出用紙に直接記入して提出、またはWord等の文書データとして作成し出力したものを提出してもよい。

 

[課題③のポイント]

 提出用紙に指示された条件で、男女便所+多目的トイレの平面エスキースを求める。

 手書きの場合は提出用紙を使用のこと。CAD作成も可とする。

 以下の用語、要素を調査しまとめておくこと。

 ・多目的トイレ ・パイプシャフト ・パウダールーム(スペース)

 ・ライニング(衛生器具の後ろにある棚幅の壁) ・汚だれ石 ・掃除流し 

 ・便所内通路の最小寸法 ・便所ブースの最小寸法

  ※扉のないトイレとは? ⇒ 廊下に立ちトイレ内部(便器・ブース等)が全く見えないトイレ

 

エスキース例(手書き) (条件に従ったものではない)

自宅学習課題について不明な点がある場合は、「質問用メールアドレス」まで連絡をしてください。

まだまだ、新型コロナウイルスが終息する兆しが見えず、不安な状況が続きますが、自宅でじっくりと自宅学習課題に取り組みましょう。みなさんの力作を楽しみにしています。