校歴112年の重み [建築学科2年]

建築学科2年生は、設計製図課題の区切りが一息ついたタイミングで、入学以来初めての歴史館の見学をしました。1909年(明治42年)に開校した中央工学校の歴代の校長先生の中には、かつて総理大臣を務めた『田中角栄』先生も顔をそろえおり、偉大な先輩方の存在を再確認していました。

自分達が学んでいる学校の校歴が、112年の歴史ある専門学校だということを、白黒の写真や昭和初期発行の新聞の切り抜きを見て、改めて歴史の長さを実感していた学生達です。また、戦前の卒業証書には身分が記載されていて、歴史の重みというものも感じていたようです。

中央工学校には112年分の卒業生名簿が残っており、全ての卒業生の氏名が判明しています。戦火の中で焼け残った金庫には、創立以来の校印も焼けずに残っていて、この歴史館に展示されています。2022年に学ぶ学生達も、途中で挫折することなく卒業すると、11万人を超える卒業生名簿の末巻に記載されることになります。

白黒の古い写真の中には、昭和5年に袴姿で製図の授業を受ける女子学生の姿も写っており、92年前の中央工学校には工業分野への就職を目指して学ぶ女子学生が居たことに驚かされます。最近でこそ、建築建設分野における女性の活躍が非常に目覚ましいのですが、約100年前の日本にも建築に魅了され、懸命に学ぶ大先輩方が居たことを忘れないでほしいと思います。

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